
文学フリマは、自主制作本やZINEを手にした読者と直接出会える貴重な場です。
しかし、「どうすれば売れる?」「ブースづくりは何が大切?」と迷う人も多いでしょう。
文学フリマは、創作を愛する人々が集まるイベント。ここで自分の本を届けるには、準備と工夫が欠かせません。
この記事では、Bookoチームが4回の出店を通して学んだ「成功する文フリブース」のつくり方と、読者と自然に関係を築くコミュニケーションのコツを紹介します。
文学フリマの「成功」は、売上だけで決まるものではありません。Bookoでは次の3つを目標に掲げています。
つまり「次につながる経験を得ること」が、最大の成果です。売ることだけでなく、自分の作品が誰かの手に届く、その一瞬を大切にしましょう。
文学フリマ東京では、約4000の出展者が並びます。その中で目を止めてもらうには、見やすさと個性を兼ね備えたブースづくりが重要です。
遠くからでも目に入るよう、高さのあるディスプレイを意識しましょう。BookoではT字ポールにA3ポスターを縦に掲示し、テーマカラーを統一しています。Bookoが制作したポスターは、Canvaでデザインし、視覚的な一貫性を重視しています。
机には布をかけ、作品が映えるように演出します。
幅110cmの布なら机下の荷物も隠せて美しく見えます。

遊び心のある小物を添えるのも効果的です。過去のBookoブースでは、作品テーマに合わせた雑貨や稲飾りを置き、来場者との会話のきっかけになりました。
設営時間は約1時間。「設営の逆順」で荷物を詰めておくと、効率的に準備が進みます。
例:布 → ポスター → ブックスタンド → 本 → 値札・金庫
取り出す順に重ねるだけで、当日の慌ただしさを防げます。
文学フリマは販売だけでなく、読者と直接話せる場でもあります。その短い時間をどう使うかが、次の出会いを左右します。
立ち止まってくれた来場者には、自然に声をかけてみましょう。「よかったらご覧ください」だけでなく、笑顔で一言添えると印象が柔らかくなります。
「この本は〇〇をテーマにしていて…」など、作品の入口を簡潔に伝えると会話が広がります。
名刺サイズの紹介カードやポストカードを用意しておくと便利です。QRコードを印刷しておけば、SNSやサイトにスムーズに誘導できます。
チラシを手に取ってくれたら、見本を差し出すチャンス。その瞬間の会話が、あなたの本との出会いを生みます。
待ち時間や混雑時には、ささやかな心遣いが印象を変えます。Bookoチームでは、少しの飴を配ることで場の空気を和ませています。
こうした小さな工夫が、ブースを「また立ち寄りたい場所」にします。イベント後にはSNSで感謝の投稿をし、つながりを育てましょう。
文学フリマの「成功」とは、本を通じて誰かとつながること。売上よりも、その出会いと対話が何よりの成果です。
Bookoチームも、毎回の出店を一つの実験と学びの場と考えています。この記事が、あなたの初出展や次の挑戦を後押しするヒントになれば幸いです。