著者に聞く!

ニッチなテーマの研究者や独立・在野研究者はBookoで出版をおすすめ

2024-05-04

30年以上、製薬会社で研究職の経験から意外なテーマの本を出版

今回の著者は正保美和子さん。

大学卒業後、製薬会社で31年間、基礎研究部門で研究員をしていました。50歳で医学博士号を取得、医学部大学院研究室で研究補佐をしたあと、現在は国立研究所で非常勤の研究業務員に。研究補佐や研究業務員という仕事は研究のサポートをします。実験してデータを取ったり、分析したり。場所によっては研究室にあふれかえるモノの管理も大事な業務といいます。

同時に整理収納アドバイザーのライセンスも取得、研究室やラボに特化した整理収納コンサルティングも行う異色の経歴の持ち主。

初の著書『ラボ整理コミュニケーション術』は発売以来、コツコツと売れ続ける隠れたロングセラー本。自身の研究者の経験から感じた課題に取り組んだ内容だからこそ、同じ課題を抱える読者に響くのかもしれません。

在庫を抱えなくて良い、紙の無駄がない

Bookoのメリットは、「在庫を抱えなくてすむ、Amazonで販売される、受注生産なので紙の無駄がでない」と正保さん。長年ブログを書き溜めてきたものを本にしたいという思いはあったけど、簡単に出版はできないと諦めていたといいます。

Bookoのデメリットは、まだまだテンプレートが少ない点。そして、一人では本を作るモチベーションが維持できなかったかもしれないということ。

「出版に関する一番の課題は、相談できるアドバイザーの有無だと思います。今回は編集者さんが伴走してくれましたので、安心できました。日常的に文章は書きますし、特にコミュニケーション不足を起こすことはありませんでしたが、本となると文章のお作法が違うのだなということがわかりました」

Bookoでは定期的に出版講座を開催するなどして著者をフォローしていきます。

ネット記事は削除されるリスクがあるからこそ紙の本を

またBookoを使った出版を経験して、稀少なテーマで研究している独立研究者や在野研究者におすすめしたいといいます。

「研究テーマがちょうど合うような学術専門誌がないけど「世の中の人に知ってほしい」と思うような研究成果があったら出版をおすすめしたいです。読む側の立場では、まとまったものを読むときは紙の本のほうが便利だと思います。ネットのURLは変更になったり消えてしまって読めなくなったりしますが、とりあえず紙で持っていればまた読めますから」と言うように、研究の道に人間だからわかる情報の大切さ、紙の本の大切さを語ってくれました。

『ラボ整理コミュニケーション術』正保美和子